とどのつまり。

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とどのつまり

〔魚のボラは成長の途中、いろいろ名を変え最後にはトドと言われるので〕
いろいろのいきさつがあったが、最終的にはそこに帰着することになる、という意を表わす。
(新明解国語辞典:第6版)

ボラがどんな経過をへて「トド」に辿り着くか?
地方によって呼び名が違う。

関東 – オボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
関西 – ハク→オボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
高知 – イキナゴ→コボラ→イナ→ボラ→オオボラ
東北 – コツブラ→ツボ→ミョウゲチ→ボラ

東北は最後にボラになる。

これでは「トドがつまらない」ではないか!

高知もボラが最終的に「オオボラ」までいくが「トド」ではない。

これでは「オオボラこき」と言わねばなるまい。

さて、冗談はこのくらいにして、この出世魚の名前に関する話は、「とどのつまり」以外にも結構面白いものがある。
以下、ウィキペディアより引用。

「イナ」は若い衆の月代の青々とした剃り跡をイナの青灰色でざらついた背中に見たてたことから、「いなせ」の語源とも言われる。
また、「若い衆が粋さを見せるために跳ね上げた髷の形をイナの背びれの形にたとえた」との説もある。

「オボコ」は子供などの幼い様子や、可愛いことを表す「おぼこい」の語源となっており、また「未通女」と書いてオボコと読んで処女を意味していた。

そういえば、「おしん」の母ちゃん「ふじ」は、おしんのことを「おぼこ」と言っていたなあ。。。

ボクがいつも不思議に思うのは、例えば関東で「オボコ」と「ボラ」や「トド」の区別は、ある程度簡単につくと思うのだが、その中間の「イナッコ」とか「スバシリ」とか「イナ」の区別ってどうやって付けんだろう? ということだ。

これは、例えて言えば会社で「新入社員」と「取締役」「社長」の区別は誰にでもつくが、「主任」と「係長」「課長」の区別は案外難しいのではないか? という疑問にも似ている。

会社の場合はこういう場合「名刺」が威力を発揮する。
でも、魚が「名刺」持っているわけないし。。。

「おまえ、今日からオボコ卒業、イナッコに昇格ねえ!」

「あんた、てっきりイナだと思ってたらサバ読んでたのね! ホントはまだスバシリだったんじゃん! この大ボラこき!」

そういう会話が、海の中でささやかれていそうである。
困ったもんである。

詳しい方、教えてください。

それと、「出世魚」という呼び名にもボクは疑問を呈する。

カラダが大きくなったからといって、それはそれだけで「出世」と呼べるのか?

人間社会だったら、必ずしもそーゆーことにはならない。

むしろ、「うどの大木」とか「でくのぼう」と呼ばれることが多いような気がする。

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