ホームズとワトスンくんの言葉。

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シャーロック・ホームズは、推理ものが好きなボクたちにとってはフェイバリットな作品。

最近テレビドラマでも見たが、やはり原作を読むのがいい。

ストーリーもさることながら、2人の関係と人間的魅力、そんな彼らの「言葉」のやりとりがまた面白いのだ。

いっぱいある。

まずホームズの言葉から。

「ワトスン、君にはあどけないほど若々しさがあるものだから、その君をさかなにして、僕の持ついささかの力をはたらかせて楽しんでみたくもなる 」

ある夜、221bの居間に戻ったワトスンに、その日一日どこに行っていたかを見事に推理してみせるホームズ。
ズバリ当てられて、あっけにとられたワトスンに笑いながらホームズが言うセリフ。

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「きみは自分というものを正しく見ていないんだ。顔というものは、内的感情を表現する道具として人間に与えられているのだ。その点、きみの顔は、実に忠実な僕〈しもべ〉だよ」

事件もなくお互い思い思いの事をする221bの居間で、いきなりホームズがワトスンの心で思っていた事を言い当て始める。(趣味?)
特別変わったこともしないのに心を読まれたのが納得できないワトスンに、ホームズが言ったセリフ。

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「それは大成功だ。ワトスン、お手柄だよ。この種の使いをやらせたら、君は天下一品だ」

事件を解決するための重要な使いを、そうとは知らされず任されたワトスン。
期待した通りにそれを成し遂げた彼に、ホームズがかけた賛辞です。

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「いや、ワトスン、きみの目にもすっかり見えているんだ。だがきみは目でみたものから推測しない。臆病すぎて、推測をくだせないんだ」

落とし物の帽子を差し出し、ワトスンに持ち主の人となりを推理してみてくれないかと提案するホームズ。
即座に、「何もわからない」と答えるワトスンに、切り返したホームズのセリフ。

一方、ワトスンくんの言葉。

「つねに新手の機転を見せつけては、私をまごつかせる男の顔を私はあきれて眺めた」

捜査のため味方まで欺くホームズの手の内を、事件解決後に知らされ驚くワトスン。

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「ホームズはいったん何かを決意すると、(ネィティブ)アメリカ・インディアンのようにまるで無表情になるので、現在の状態に満足しているのかどうか、外見からでは判断がつかなかった」

事件捜査のさ中、今のところ新しい手がかりはないと話すホームズに、 様子をうかがうかのワトスンの独白。

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「一瞬、激烈で情熱的な彼(ホームズ)の本性がむき出しになったが、それはほんの一瞬にすぎなかった」

持ち込まれた事件に手ががりが少なく、まだ完全な推理が組み立てられない頃、『きっとすぐに手がかりをつかんでみせる !』と意気込むホームズを見てのワトスンの独白。

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「私のパンフレット(著作)のすみからすみまで、自分の言行だけで埋められるべきだというかのような、彼(ホームズ)の自負心(エゴイズム)というのもしゃくの種だった」

事件にありつけず苛立つホームズに、発行したての「緋色の研究」をことごとく批判されたワトスン。
ホームズを喜ばせる目的で書いた著作の扱いに憤慨したワトスンの独白。

いやあ、深い深い。。。

しっかり読んでみよう。

まず【先ず】

③通念において成立する判断は そういうものである、ということを表わす。

「ワトスン、きみの好きな、こじんまりとまとまった物語にするのは、まず〔=どだい〕むりだろうな」

(新明解国語辞典:第4版)

今日、7月7日は「コナン・ドイルの忌日」。

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