人生でこれほど悔しいことはなかった。
ものすごく感激しながら、ボクはその言葉を読んだのだ。
（前略）
神の息を感じる。死がだんだんと近づいている。。。。
今やっと理解したことがある。
人生において十分にやっていけるだけの富を積み上げた後は、富とは関係のない他のことを追い求めた方が良い。
もっと大切な何か他のこと。それは、人間関係や、芸術や、または若い頃からの夢かもしれない。終わりを知らない富の追求は、人を歪ませてしまう。私のようにね。
（後略）
これは、ボクよりも5年早く生まれ、今のボクと同じ年に死んだ、偉大なるスティーブ・ジョブズさんの、ご存じ「最後の言葉」である。
そうだ、その通りだ！
と思って、よくよく噛み締めて読んでみると。。。
人生において十分にやっていけるだけの富を積み上げた後は、富とは関係のない他のことを追い求めた方が良い。
人生において十分にやっていけるだけの富を積み上げた後は、、、
富を積み上げた後は、、、
富を積み上げた後は？
これは富を積み上げた人の話だったのか？！
ここでボクは愕然としてうなだれた。
ボクは。。。
富を。。。
何一つ積み上げていない。。。
人生どころか、今月を乗り切る富さえ、ボクは積み上げていないではないか！！！
よくよく吟味して読むと、この言葉はヒジョーに悔しい言葉であった。
ジョブズさんが亡くなったのも悔しいが、ボクにとってそれ以上に悔しい言葉であった。
あっ、あんたのことちゃいますよ～！
勘違いしないでね～。
まずは富を築いてから読みなはれや～！
そー、暗に言われているような、人の心を切り裂く厳しい言葉だった。
そして、もう一つ、ボクがヒジョーに悔しかったことがある。
それは、この言葉を座右の銘にしようと思って、ワードにコピペして、デスクトップに「名前を付けて保存」した時に起こった。
『スティーブ・ジョブズ最後の言葉』・・・。
よいしょっと！
あれ？
『スティーブ・ジョブズ産後の言葉』？
なんか違うくね？
彼、産んでませんちゅうねん！
すいません、ジョブズさん。
ご冥福を「小所低所」からお祈り申し上げます。