日本国代表者の言葉のチカラ。

国権の最高機関である国会で、未曾有を「みぞうゆう」と言った人がいた。

頻繁を「はんざつ」と読んだ人がいた。

踏襲は「ふしゅう」だって。臭そう。

これがフーテンの寅さんならご愛嬌で済んだのだが。

残念なことに、これは日本国代表者の口から出た言葉であった。

しかも、いたって真面目な大間違いなのだから笑えない。

そして今、またまた国権の最高機関で「言葉」の物議を醸している日本国代表者がいる。

「そもそも」という言葉には「基本的に」という意味があるが、それは辞書にも書いてある。

堂々とそう言い放ったが、実際にはどこを探してもそんな辞書はなかった。

この方は、訂正云々を「訂正でんでん」と真面目な顔で言ってみたり、「私は立法府の長」としたり顔で言ってみたが、それを言うなら「行政府の長」でしょ、ということになり、議事録から抹消されたりしたことも記憶に新しい。

しかも、このところ閣僚の失言、放言、暴言が続き、ついに1人が辞めたばかり。そして、そのトップがこのざまだ。いや、トップがこのざまだから、部下は推して知るべしなのかもしれない。

ああ、ボクは悲しい。

日本の舵を取る人たちがこのような「言葉のチカラ」しか持ち得ないというのはヒジョーに悲しいことではないか。

これは、小学校の時に朝の自習時間によくやらされたように、単なる「国語のドリル」の勉強すればいいというレベルの話ではない。

彼らは基本的な国語力の欠如は言うまでもないが、もっと悪いのが「言葉への敬意」「言葉への恐れ」「言葉への注意」が全くないということだ。

厳密さのない、粗雑でぞんざいな言葉の使い方にこそ問題がある。

自分勝手な解釈、自分本位の言葉の定義、自己都合な言葉の用法は、やがて政治を誤らせることになる。

あの戦争の時の国家のプロパガンダがそうだったように。

それにしても「言葉」がおかしなことになっているね。

二世・三世議員というのは国語の試験免除の特権でもあるんですかね?

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