「キャラシイ」というのは、いやらしい、気色悪い、おぞましい、うとましい、などを総括したような物凄い大阪弁である。
そう教えてくれたのは、お聖さんである。
『当世てっちり事情』にそう書いてある。
シンディーは鈴木旦那に言う。
(アタシはナー、もうアンタの顔も見たないねん! キモチ悪いねん。一緒にご飯食べる、いうのもむかつくねん、そばに来られてもサムイボ立つねん、アンタがモノ食べてんのん見てるだけでも気色悪いねん、とにかく、アタシの目の前から消えてほしいねん!)
と、しん子は火のように猛り立ってどなりまくるのだ。
(いや、ま、待てや、オマエなあ……)
と、鈴木はいうが、
(知らん知らん、ともかく、アンタが呼吸してるのん、見るだけでも、キャラシイねん!)
『当世てっちり事情』(田辺聖子)から引用。
大阪弁はよくは知らないけど、このフレーズは気に入った。
誰かに「キャラシイねん!」と言ってみたい。
激しくそーゆー衝動に駆られている。
誰か、目の前で言われてやっていただけませんか?
え?
反対に?
こっちが言いたいわ!
ですよねえ。
師走のお忙しい皆さまにあられましては、きっと「キャラシイねん!」と、この言葉を誰かにぶつけてみたことでしょうなあ。。。
いいですよ。そうぞ、言ってやってくださいな。
ボク、耳ふさいでますから。。。