夏は濡れやすい。
ちょっと動いただけですぐ濡れる。
『恋人も濡れる街角』という歌があった。
不思議な鯉が女の姿をしてやってくる歌である。
もとい、鯉じゃなくって「恋」。
YOKOHAMAに、今夜あたり訪れる乱れた恋である。
それは、間柄は遠くても触るだけで感じちゃう恋である。
そしてずんずん指先でいかせてほしくなる恋なのである。
誰が誰を? と聞くなかれ。
やがて、女は狂おしいままに乱れ、濡れていくのである。
たしかそんな歌詞だった・・・気がする。
そんなわけで、ボクはどうしても、夏は濡れるものだ、という印象を持っている。
実は、この歌詞のどこにも「夏」を思わせるフレーズはないのだが、ボクの妄想の中では、次の言葉によってこの歌は「夏」で、したがって「夏は濡れる」のである。
まず「YOKOHAMA」という言葉。
横文字で書かれた「YOKOHAMA」はゼッタイ「夏」である。
誰が何と言おうと「夏」である。
そして、この曲を作った桑田圭祐のイメージも「夏」。
サザンオールスターズのイメージが「冬」であるはずがない。
夏は濡れる。
いや、濡れたい。
思いっきり泳いで、海で濡れたい。プールで濡れたい。
ああ、もっともっと濡れたい!!!
外で濡れた後ももっと濡れたい。バーで濡れたい。ベッドでも濡れたい。
いろいろ濡れたい! 濡らしたい! 濡れ合いたい!
モヒートという飲み物がある。
名前は「ヒート」だが、冷たいカクテルである。
さっぱりとしたライムと、ミントにラムの甘い香りがよく合うらしい。
モヒートの語源は、スペイン語の「mojar:濡らす」に由来するらしい。
グラスが濡れるほど冷たく作るのがポイントらしい。
濡れる夏、モヒートの夏。
「らしい」という伝聞の助動詞を使ったように、実はまだ飲んだことないのよね。
美味しいらしいんだけど。。。