「お言葉ですが」というお言葉がある。
なぜ「お言葉」と「お」を付けたか?
それは「お言葉ですが」という「お言葉」は、あまりにもいろんな類義語があるからである。
多分、ボクが知る限り、あらゆる言葉の中で最も類義語の多い言葉だろう。
そんな「お言葉ですが」に敬意を表して、ボクは「お言葉」と呼んでいるのである。
ちなみにその方の発言を「お言葉」と称してもいい唯一の人。
そう、それは「天皇陛下」である。
それ以外は基本的に使いません。
そうでしょう。
「父のお言葉」と言いますか?
「母のお言葉」と言いますか?
「社長のお言葉」?
いいえ、それは単にあなたが社長におべっかを使っているからです。
社長なんぞの発言は、ただの「言葉」「発言」「お話」「あいさつ」「たわごと」ぐらいでいいのです。
そんなわけで、「お言葉ですが」という「お言葉」がどれだけすごいものか、今からその証拠を示します。
ここからは「Weblio類語辞書」から抜粋です。
「お言葉ですが」
<自分がものを言うことを謙遜する表現>
失礼ながら ・ 僭越ながら申し上げます ・ 僭越ながらお話しさせていただきます ・ 出すぎたことを言うようですが ・ 出過ぎたことを言うようですが ・ 失礼ながら申し上げますが ・ 恐れながら ・ 失礼を顧みずに ・ 他事ながら ・ 無礼を承知で申し上げますが<謙遜・恐縮しながら意見を述べるさま>
僭越ながら ・ 恐れながら ・ 憚りながら・ 失礼ですが ・ 出すぎたことを言うようですが<身の程に合わないことをした人が用いる表現>
出過ぎたことを申しまして ・ 出すぎた真似を致しまして ・ 出過ぎた真似を致しまして ・ 出過ぎた口を利いてしまい ・ 僭越ながら ・ 僭越ですが ・ お言葉ではございますが ・ 失礼を承知の上で申し上げますが ・ 出過ぎた真似を ・ 出過ぎたことを
ね!
はばかりながら、「お言葉ですが」という「お言葉」についての出過ぎた考察でございました。