北前船が伝えた言葉。

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やめなる(病になる)
あんべわり(あんばいが悪い)
うだで(気持ち悪い)

これらは秋田の方言だとばかり思っていた。

それから、死んだばあちゃんがよく「さでもさでもさでも・・・」

と、やたら感激したり落胆したときに言っていたものだが、あれも秋田弁だとばかり思っていた。

しかし、なんのなんの、これらの言葉は「京言葉」であり、皆、北前船に乗ってぽっかり秋田にもたらされたものだった。

「さても」は「なんとまあ」の意味の古語。

「うだで」=「うたて」。

「うたてやな」などと、能の「隅田川」にも出てくる。

がっかりする、嫌だ、情けない、というような意味である。

その他にも「うたてし」はいろんな意味があって、それぞれいろんな古文にも用いられている。

うたてし

[形ク]
1 嘆かわしい。情けない。
「常に思ひ嘆くと聞きはべれば、いと―・くなむ」〈宇津保・蔵開上〉

2 気に入らない。いやだ。
「こちたく酔ひののしりて、―・くらうがはしき事ども」〈栄花・つぼみ花〉

3 心が痛む思いである。気の毒だ。
「うたれさせ給ひけん宮の御運のほどこそ―・けれ」〈平家・四〉

4 感じがよくない。気味が悪い。
「なんと旦那、―・い所ぢゃござりませぬか」〈浄・摂州渡辺橋供養〉

そんなわけで、この「うたてき天気」もそろそろ何とかしてほしいところ。

春が待ち遠しい秋田である。

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