あの人、今頃、どうしているだろうか?
そんなとき、ふと、風が吹く。
風は、あの人の便りを運んでくる。
人のうわさ?
以心伝心?
気のせい?
でも、そこに、あの人がいる。
さりげなく、ぼんやり、うつろに、
だけど、タシカに、いる。
そんな、何でもない、何てことない、風のような情報。
距離感を持って、時間をおいて、伝わってくる、心を乱さない、そんな「風の便り」が好きだ。
普段、身勝手で、アザとくて、無神経で、無遠慮な風に、なぶられ通しの私たち。
そんな中で、地味だけど、さりげなく、心地よく、心を乱すことなく穏やかに吹く風。
吹かれたくなって、思わず顔を向けてしまいたくなるような風。
秋。。。
そんな、あなたの便りを待ってます。