生協の個配の人(「お天気さん」と呼んでいる)が、みかん2箱持ってきて妻にいわく。
「最近はみかんが腐りやすいんです。それはかくかくしかじかだからです」
かくかくしかじか、とは?
「家の気密性が良くなったから」だそうで。
しかし、うちはザンネンながら、その「みかんの腐りやすい」家ではない。
築35年(厳密にはそこに既に2年住んでいるわけだから「築37年」と言わずばなるまい)のボロ屋は該当しない。
家の支柱はほぼ全面的に歪み、否応なく隙間風が入ってくる。
あ~あ。
思えば、ここに引っ越す前の家も「築35年」の状態から住み始め、実にそこには12年もいた。
最終的な「上がり」は「築47年」だったことになる。
寒かった。あっちも寒かった。
あ~あ。
でもまあ、あの頃はまだ若かった。
それでも朝5時に起きて仕事ができた。
今日、朝6時起きに合わせた目覚まし時計を止めて、ぐずぐず布団の中で妻と、そんな悲しい話をしていた。
年取ったなあ。
寒いなあ。
そんなことをしゃべりながら、7時に布団から出た。
洗面所の前に置かれたみかんの箱。
触ってみると冷たかった。
ぎょっとするほど冷たかった。
なんじゃこりゃ~!
冷凍みかんちゃうか~!
あ~あ、みかんが腐る家に住みたい。