ワサビ天使は嫁連れて。

いやあ、あまりにも驚いた!

ワサビ天使が嫁を連れてきたのだ。

ワサビの季節、そろそろ来ないかなあ・・・

無理かなあ・・・

と、思っていたところだった。

ピンポ~ン!

ワサビ天使~!

インターホン越しに、僕は「マグマ大使~!」の江木敏夫風に叫んだ。

妻と2人で下りて行ってみると、ワサビ天使は大量のワサビの袋を抱えて立っていた。

「これ、私の妻です!」

わ、ワサビが妻?

僕は耳を疑った。

ワサビが酒のツマなら分かるが、妻とは何か?

天使の目の先に、マスクをした小さな小天使が立っていた。

ぺこんとおじぎ。

こっちもぺこんとおじぎを返すが、天使の言った意味がうまくのみ込めないでいる。

妻?

ワサビ?

僕のほうの妻もあんぐり口を開けている。

だって、天使が嫁をもらうってどうゆこと?

2~3分してやっと事情がのみ込めてきた。

そうなのだ。これはとってもおめでたいことだったのだ。

「おめでとう!」

僕たちは2人に快哉を叫んだ!

立ち話ではとてもじゃないが、天使と嫁天使のなれそめを深く聞き出すことはできなかった。

笑顔のすてきな嫁天使さんと、もう一人、車に乗っていた大天使ガブリエルさんの、大変目尻の下がったうれしいそうな顔が、深く印象に残った。

それにしても、天使たち、本当におめでとう!!

ワサビは今、今日の酒のツマに調理してますよ。

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