腰が張ってきた私と、腕が痛い妻。
トショリ(年寄り)になったもんだなあ。
着替える途中で湿布を貼り合っている。
こういう朝の光景がどこか既視感を持つのは、
私たちが昔、はるか時空を超えて昔に、
きっと縁あって連れ添っていたことがあるからかもしれない。
などど、途方もないことを思いつつ、
妻の振袖(太い腕の下部にできたたるみ)を見ながら思う。
たるみ・・・
樽見京一郎、と言って笑い合ったが、
その名前にピンと来る人はおそらくあるまい。
本当の名前は犬飼多吉。
と言っても、もっと分からんだろうなあ。
水上勉の『飢餓海峡』って、知らんでしょうから。
私たちだけ笑い合って、それでよしネタであった。
知ってる人、ごめんなさい。
あ、あなたとは気が合いそうなので、お便りください。